2008年12月7日日曜日

イゴネリとオキュート-佐渡②

「いごねり」って、聞いたことありますか? 佐渡料理の定番の一つで、4日間いる間に、3回食べました。「いご草」という海藻を細かく裂いてぐつぐつ煮立て、寒天のように固めたものです。刺身蒟蒻のように薄く切るか、ところてんの様に細長く切るか、佐渡の中でも二通りの食べ方があるようです。調味料は酢や醤油が基本。添える薬味は、ネギ、しょうが、山葵、ゴマなど、これもお好みで食します。
 
ところてんよりは海藻の香りが強いですが、のど越しがつるっとしていて、さっぱりした味わい。地元の人の話では、昔は家庭で作って、朝から丼で食べたそうです。今はそんな手間をかける人も少なくなったので、お店で買うと結構高いこの食品を、旅館で目一杯食べるのはちょっと無理ですね。
 
大昔博多に住んでいた時、朝食メニューの定番だった「おきゅーと」によく似ているので、同じものかどうか、あちこちで聞きましたが、皆さん「分からない」と仰る。後で調べたら、やはり同種のものでした。北前船盛んだった頃、佐渡と博多の間に、食の交流があったんでしょうかね?
 
佐渡は高い山や広い平地もある大きい島なので、海のものばかりでなく、山のもの、里のものも豊富です。佐渡コシヒカリや柿は有名ですが、きのこ類、山菜、渓流魚も採れるようです。知人のIさんが経営されている温泉宿でいただいた、筍とカワハギの煮付け、山菜と野菜のてんぷらが印象的でした。ここの温泉は、ぬるっとした美肌系で、しょっぱいお湯。
 
ちなみに、Iさんは、まだお若いのに、3歳のお孫さんがおられます。この子が館内を元気に走り回って、大変家庭的な宿です。お父さんも帳場で頑張っておられるので、なんと四世代の宿です。家庭的と言えば、長逗留している工事関係のグループが、持ち込みの焼酎を割るお湯を、遠慮する風もなく頼んだりしていて、実に鷹揚なもんです。美々しい観光旅館に食傷気味の方は、こういう宿でのんびりどうぞ。⇒
http://sadoseasidehotel.yuyado.net/

 

0 件のコメント: