2008年12月7日日曜日

愛馬との別れの宴-遠野


遠野の鍋倉城址周辺を散策した折に、その麓にある「遠野市立博物館」に立ち寄りました。私以外に誰一人訪問者がいなかったので、ゆっくり館内をまわることができました。

自然環境とのかかわりの中で、父祖伝来のくらし振りが、色々な方法を使ってわかりやすく展示されていて、なかなか興味深いものでした。畑仕事、山仕事、四季折々の祭と信仰行事など、実際に使っていた道具類とともに展示されています。

馬産の盛んな遠野では、馬とのかかわりが重要な生活の一部でした。往時の馬の競り市の様子が録音されていて、それが館内に流されています。画像にあるミニチュアセットでは、一族郎党がセリにかけた馬とともに、別れの宴を催しています。生計の安堵と手塩にかけた馬との惜別の情が交錯して、酒の味もさぞや複雑だったことでしょう。

この博物館と「遠野城下町資料館」「とおの昔話村」の3館共通券が520円というのは、今時大変安い! これで丸一日はじっくり楽しめますが、地元の人の話では、遠野は観光的には通過型になっているとか。日本のツーリズムはすっかり変になっていますね~。

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