2008年12月7日日曜日

遠野ふるさと村「まぶりっと衆」

遠野の「馬の里」の少し先に、「遠野ふるさと村」があります。緩やかな斜面の広い敷地には、曲り家6軒が移築され、田畑、池、水車小屋、炭焼き小屋、鎮守の森などが配置されています。往時の遠野の里山生活を再現したテーマパーク、といったところで、体験学習用の陶芸館、染め工房、木工館等も置かれています。

この遠野ふるさと村では、約20人の「まぶりっと衆」が働いています。「まぶりっと」は「守る人」のことだそうで、元気なおじちゃん、おばちゃんたちが、田畑を耕したり、馬を飼育しながら、里山の生活を再現しています。昔から守り続けられてきた食べ物を食べたり、民話を聞くこともできます。残念ながら、個人での宿泊はできません。

現代の遠野の衣食住生活との比較で言えば、最も大きく変化したのは住環境です。馬との共生を前提とした曲り家は、今では極めて少なくなっています。まぶりっと衆の一人の話では、自宅の改築に当たって、散々迷った挙句、また曲り家を再築したそうですが、冬の隙間風を防ぐため、戸障子だけは全てアルミサッシにしたとのことでした。

曲り家の典型的な造りは、玄関土間の左手に厩、そして、1メートルはありそうな据釜、鍵の手の中心に台所、続いて座敷がいくつか配置されています。広い縁側で、地元の人がこつこつ手仕事をしていました。ここで昼寝でもしたら、さぞや気持ちがいいことでしょうね。
 

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