2008年12月7日日曜日

瑠璃の航跡-佐渡①

ちょっと用事があって、初めて佐渡に行きました。新潟から佐渡両津港まで、2種類の船便があって、ひとつは片道2時間半かかるフェリー、もうひとつはわずか1時間で行けるジェットフォイル。別段急ぐ旅でもなかったので、往きはまずフェリー【おおさど号、旅客1700名と190台の乗用車の積載が可能】に決め、帰りはジェットフォイルを予約しました。

国際会議場の隣にある佐渡汽船の乗り場から、5,300トンのフェリーが静々と出航。疲れたときの身の置き所を確保するために、2等運賃より千円高い1等の指定席をわざわざ予約したのですが、先客が前後のいすを回転させて、新幹線のグリーン席並みの椅子4席を専有して、荷物やら上着を放り投げ、すっかり寛いでいます。その後ろの席も、若い男が同様に4席を独占。ここまで無邪気にくつろがれると、自分の権利を主張するのも大人気ないかと、他の席に荷物を置いて、上甲板に出ました。船では、甲板に居るのが一番気持ちがいいですからね。

後部上甲板では、船の速度に合わせて、かもめが数羽ユラユラと飛んでいます。餌でもねだっているのかな? ほんの一瞬、新潟方向に谷川連峰とおぼしきものが見えましたが、前夜の雨が雲に昇って、直ぐ見えなくなりました。福島と山形県境の方向に飯豊山系でも見えないかと目を凝らすのですが、陸地らしきものが見えません。

この日の日本海は波静かで、群青一色。大型フェリーのスクリューがあわ立てる巨大な航跡が、瑠璃色に輝いています。ロープに浮き輪を繋いでもらって、ジャグジーよろしく浸かってみたら面白いだろうな、などと馬鹿なことを考えているうちに、早くも佐渡の山々が近づいてきました。

両津港から見える佐渡の最高峰、金北山は、標高1,172m。沖縄本島に次いで大きい島と聞いてはいたものの、端から端まで視界に収まらないほどでっかい島であることを実感。

 

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